のんびり生存記録

32歳で癌になった人です。

卵巣と子宮に腫瘍発見、試験開腹手術へ

卵巣腫瘍と子宮腫瘍の病状について、腫瘍の発見から初回の手術の説明までの話です。

 

腫瘍発見まで

2021年4月上旬ごろから、症状として、お腹に生理痛のような鈍痛と時折刺すような痛み、お腹の張りがあり、毎日軟便が続いていました。

5月に別の目的で撮影した(子宮奇形の手術のためでした)CTで、10㎝ほどの卵巣腫瘍が見つかります。CTの結果を聞いた当日中に別の病院(都道府県がん診療拠点病院)を紹介され転院しました。

MRIを撮って、10㎝ほどの卵巣腫瘍、2㎝ほどの子宮頚部の病変が見つかりました。子宮頚部の生検で腺癌が検出。腫瘍マーカー検査でも基準値を大きく超える数値が出ました。腹痛とお腹の張りは10㎝の腫瘍が原因だったようです。

 

病名と治療の方向性(暫定)

お医者さんからもらった説明書には、

  • 子宮頚癌の疑い
  • 卵巣腫瘍
  • 腹膜癌の疑い

とあります。

大きく分けると、「子宮の病変」と「卵巣(+腹膜・大網)の病変」があり、加えて先天性疾患の「OHVIRA症候群」の要素を考慮して、都度治療方針を検討していく、と丁寧に説明してもらいました。

 ▼「OHVIRA症候群」については前回記事を参照

 

卵巣の10㎝ほどの腫瘍は、卵巣癌の可能性が高いそうです。子宮頚癌と卵巣腫瘍はどちらが癌の発生源なのか、そもそも別々に生じたものなのか現時点では不明とのこと。

腹膜癌の疑いというのは、大網に腫瘤病変がみられ、腹膜播種、癌性腹膜炎が疑われるとのこと。最近、おへそを押したら、ニキビを押したような痛みがあったのですが、その正体がこれのようです。

病名は現時点で「疑い」とついていますが、来週受ける手術で腫瘍を確認して確定診断となるようです。術後に癌のステージも宣告されるのだろうと思われます。

標準的な手順では、最初の手術で両方の卵巣・卵管・子宮・大網(胃の下~腸の辺りにある腹膜)を切除して、できるかぎり腫瘍を摘出するものらしいのですが(下記の国立がんセンターのページ参照)、私の場合、病変が腸などに癒着していて摘出が困難とのこと。 

なので、初回手術は「試験開腹」といって、お腹を開いて状況を確認し生検をして診断することが目的で、癒着の状況によってできる範囲で卵巣腫瘍(と大網の病変)を摘出するそうです。

手術は、下腹部の正中を縦に切開し、必要に応じて臍の横~臍上まで切開を延長するとのこと。1週間くらいの入院になります。

手術の後には、抗がん剤による化学療法が始まる予定です。詳しくはまだ聞いていませんが、数週間に1度、通院で点滴を受けることになります。

抗がん剤を何か月か続けた後、病変が小さくなっていれば、子宮と卵巣を摘出するための2度目の手術を検討するそうです。

 

患者所見

初回手術で病巣のほとんどが摘出できなそうということについて、率直に言って今後を楽観視はできないよな……と感じます。卵巣がんの予後は手術で取り切れなかった腫瘍が小さいほど良いと、国立がん研究センターのページで読んだので。

病状説明の中に「腹膜播種」とあったのも気がかりです。子宮だけではなく他の臓器にも転移しているということは、ステージⅢか……。

いずれにせよ、抗がん剤治療に期待するほかはない、ということでしょう。

担当医師は丁寧な説明をしてくれています。がん患者をたくさん診て慣れているのかもしれませんが、誤解を与えないよう正確に、でもショックを与えすぎないように気を使って話されているなと感じます。(病院での病状説明の前に一度電話で説明してくれたのですが、その際に私が泣いてしまったのもあるのかなと思います。)

説明に同伴してくれている夫は、先生の話を楽観的にとらえている様子です。正直、病気について私よりも夫のほうが動揺しているので、夫にはこのくらいのトーンで今後も説明してもらえるといいなと思います。

今後の見込みについては、試験開腹でお腹の中を見てもらった後、がんのステージを含め告知されることになるのでしょう。

手術の翌日に、医師と私とで話す機会があるそうなので、夫のいないそのときに率直な今後の見通しについて聞いてみようと思います。最良の場合・最悪の場合どうなるか、最もありそうな見通しについて。