のんびり生存記録

32歳で癌になった人です。

子宮が2つ、腎臓は1つの珍しい奇形「OHVIRA症候群」が見つかるまで

現状について書く前に、まず、先天性の疾患について書いておこうと思います。

私の婦人科系疾患は複数の要素が重なっている珍しい症例なので、自分の中での整理を兼ねて記録します。

※疾患については、素人の知識と自分の経験を書いています。正しい知識を得たい人は医師に尋ねるか専門書や論文をあたってください。

 

珍しい内臓の奇形、OHVIRA症候群

私には「OHVIRA症候群」という先天性の奇形があります。

子宮と膣が2つあり(重複子宮・重複膣)、左側の腎臓がありません(片側腎無形性)。

そもそも珍しい疾患なことに加えて、見かけ上は正常に機能している側の子宮と膣しか見えないので、もう片側が完全に閉じていて思春期に月経困難になり病院受診した場合には見つかりますが、そうでなければ大人になっても見つからないこともあるみたいです。少なくとも片側が正常に機能していれば妊娠出産も可能だそうで、私の場合も、重複子宮を見つけた医師からは、早産リスクはあるが妊娠出産は可能と言われました。

 

重複子宮の発見と手術計画

私の場合は、初経の頃から生理痛が重かったり経血量が多かったです。おりものの量が多くて365日ずっとナプキンを使っています。上記症状のため20歳ごろから婦人科に通い始めましたが、以後10年近く経つまで重複子宮は見つかっていませんでした。

28歳頃に、子宮頸がんの検診で行った病院の医師がエコー検査で異常を見つけ、MRIを撮って重複子宮が判明。その後転勤して、引っ越した先の病院であらためて診察を受けました。

2つの子宮・膣があり、そのうち右側は正常に機能しています。右の膣の途中から左膣が分かれているような状態。左側の膣は右の膣につながっているのですが、ほぼ入り口がふさがっているので、左側の膣内に体液が溜まってしまい、おりものが多いのはそれが理由らしいとのことでした。

生理痛の重さやおりものの多さに長年不便な思いをしていたので、その病院で左側の子宮を摘出する手術をしようということになりましたが……。

 

手術のために撮影したCTで

重複子宮の片側を手術するためにCTを撮影したところ……なんと10㎝大の卵巣腫瘍が見つかりました。その病院では手に負えないらしく別の病院へ急いで転院するよう言われます。

転院の説明のときに初めて「OHVIRA症候群」という病名と、左の腎臓がないことを告げられました。病名の診断がついたのがその時なのか前からついていたのかはよくわからずじまいですが、腫瘍の治療のため転院となりました。

 

ということで、当初は子宮奇形の手術を受けて長年面倒だったおりものから解放される予定だったのですが、それどころではないことになってしまったというところです。

腫瘍については次の記事で書きますが、OHVIRA症候群という珍しい奇形なこともあり、腫瘍の治療方針も都度検討しながらになるそうです。